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銀座十五番街は、本年、創立五十周年を迎えることとなりました。昭和四十一年九月、主に銀座七丁目、八丁目の専門店、
飲食店などを中心に発足し、地域の親睦、会誌の発行を柱として、食味会、句会、謡の会などの「カルチャー」活動も行ってまいりました。
この度の佳節に際し、加盟各店、個人会員をはじめ、顧客の皆様、執筆の先生方、出版編集関係の皆様、
そして、当会を応援してくださいました多くの皆様に対し、厚く御礼申し上げます。
当会の発足した年は、日本は高度成長の最盛期、人口が一億人を越えた年でもありました。
以降五十年、昭和から平成へと、その変遷は言い尽くせませんが、銀座の街は激動の時代を幾度も乗り越え、
今なお日本一の街として輝き続けています。
往年の会誌の巻頭「銀座十五番街の信条と主張」の一節に、「本誌を通じて、古さに固執せず新しさに流されない、
日本有数の専門店のモラルの一端を……」とありますが、今も変わらず、銀座十五番街の原点に通じるものであると思います。
歴代の会長の方々は数々の荒波の中で、多くの会員の皆様と共に、その信条信念を身を以て実践し、当会を今日まで伝承されてまいりました。
そこには、大変な熱意とエネルギーが費やされたであろうことは想像するに難くありません。その功績に対し、心から感謝と尊敬の念を表したいと思います。
そして、現在、加盟店の多くは二代目、三代目と承継されております。巷では経済的な話が多いなか、仕事に対する心得、信条、生き方といった無形の財産が受け継がれ、
安易な合理性を求めず、本物を創り、商う。この努力、決断の積み重ねこそが今日の繁栄の所以であり、そして又、銀座の世代を越えた発展、飛躍、
存続に資するものであると思います。後世に伝え続けたい「銀座」であります。
今、銀座は外国人観光客で溢れています。政府の目標とする年間二千万人の訪日外客数は間もなく達成されるでしょう。今後も増加の一途が予想され、
新たな局面を迎えつつあるのは間違いないところです。常に日本をリードし、なおも発展を続ける街、銀座が、その新旧の文化を更に世界に向けて発信する時代に、
今まさに直面しています。
五十周年という大きな節目を迎え、銀座十五番街はその重みと、皆様への感謝の気持ちを忘れず、これからも「銀座」の楽しさ、喜びをお伝えし、
末永く共に歩んでいけますよう取り組んでまいります。なお一層のお力添えを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
歴代会長
初代会長
小森 三郎
（ベニヤ）
昭和41年（1966）〜昭和48年（1973）
第二代会長
辻田 四郎
（7.田屋）
昭和49年（1974）〜昭和57年（1982）
第三代会長
山田 隼生
（東哉）
昭和58年（1983）〜平成9年（1997）
第四代会長
志賀 直邦
（たくみ）
平成9年（1997）〜19年（2007）
「日本の伝統文化と生活文化の質の高さが銀座にはあります。
世界に誇る街として発展することに微力を尽くしたいと思います。」
第五代会長
鄭 東耀
（維新號）
平成20年（2008）〜25年（2013）
「海外の方も増えてきましたが、私達も街も相乗効果で良くなって行くと思います。
必ず、魅力ある次のステップに進むと期待しています。」
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